段落

Revised: 2nd/June/2002; Since: 29th/May/2002

見出しと連絡先が記述できたので、いよいよ文章を記述します。HTML 文書の文章は、基本的に段落と言う概念で捕らえます。この概念に対応する意味を表すのが p 要素です。本節では、 HTML 文書の段落を記述してみます。

前節までで、見だしとアドレスを記述しました。今度は各見出しに対して、文章を書いていきます。前回作ったファイルを「編集」しますので、テキストエディタ./index.html を開いてください。

段落

文章は段落と云う概念で考えることが出来ます。段落を表す要素は p 要素です。

  1. index.html をテキストエディタで開きましょう。
  2. body 要素の内容を、次のように編集します。文の途中の改行は不要です。
    <h1>HTML 文書の概要</h1>
    
    <p>HTML 文書は要素を組み合わせて構築します。</p>
    
    
    <h2>html 要素</h2>
    
    <p>HTML 文書の要素は入れ子関係になっており、階層構造で捕らえることができ
    ます。その最も外側、最上位の階層の要素をルート要素と呼びます。要素の内容
    に現れる要素を子要素と呼びます。要素は必ず一つの親要素を持ちます。ただ一
    つ、ルート要素だけが例外で、最上位階層なので親要素を持ちません。</p>
    
    <p>html 要素は HTML 文書のルート要素です。子要素には head 素と body 要
    素しか存在しません。その他の要素は、これらの要素の子要素として現れます。
    同じ親要素をもつ子要素を兄弟間系と呼びます。head 要素と body 要素は兄弟
    関係です。</p>
    
    
    <h2>head 要素</h2>
    
    <p>head 要素には、当該文書の基本情報を記述します。必ず title 要素が存在
    することが特徴です。</p>
    
    
    <h2>body 要素</h2>
    
    <p>head 要素の次には、body 要素が現れます。この内容が、当該文書の本文に
    なります。</p>
    
    
    <h3>h1 要素</h3>
    
    <p>body 要素の内容に記述する見出しを意味する要素です。 h1 要素が最大のく
    くりの見出しで、最小のくくりの h6 要素まで6つの要素が存在します。</p>
    
    
    <h3>address 要素</h3>
    
    <p>これも body 要素の子要素で、連絡先を記述する要素です。</p>
    
    <hr />
    
    <address>
    今日の日付.
    <a href="mailto:貴方の e-mail address">貴方の名前</a>
    </address>
    
    記述できたら、「上書き保存」してください。
  3. index.html をブラウザで開いて下さい。先ほど開いたままになっている場合は、「更新」 (reload) すれば結構です。

次のように表示されれば成功です:

図:index.html の表示例

p 要素は段落を記述するための要素であって、改行のための要素ではありません。改行のためだけに p 要素を用いると、ソースから文書の意味が分からなくなってしまいます。すると、例えば CSS や DOM で文書を操作しようとしてもスムースに処理できないと云う事態が起こります。

くどいようですが、 HTML は意味のマークアップに専念してください。見栄えは CSS で調整します。

p 要素の内容は、テキスト的なものだけです。インライン要素は内容に成り得ますが、段落、表、箇条書きなどは不可です。

HTML では通常、半角スペース/改行/タブは「英文の単語区切り」と解釈され、複数個の半角スペース、複数行の改行、複数個のタブは一つの半角スペースにまとめられます。半角スペース/改行/タブは、自分でソースコードが読みやすいように、自由に挿入できます。

このとき、ブラウザに表示される時の改行位置は、ウィンドウの大きさに応じて、ブラウザが自動的に調整します。

全角スペースは、 HTML においては他の全角文字と等価です。見出しや段落など、日本語が記述できる要素の内容だけに許されます。全角スペースを挿入した個数分だけ表示にも反映されます。"     "左に五つの全角スペースを挿入しました。

HTML ソースの解釈に混乱を招くので、全角スペースの利用は避けた方が賢明です。

強制行区切り

文や段落の途中で強制的に改行させる場合は、 br 要素を利用します。強制的に改行させたい場所に <br /> と書いてください。

<p>
ここは段落要素の内容部です。
ここにはテキストレベルのものしか書けませんが、
改行を表す br 要素は記述できます。<br />
これで改行されます。
</p>

【表示例】

ここは段落要素の内容部です。 ここにはテキストレベルのものしか書けませんが、 改行を表す br 要素は記述できます。
これで改行されます。

br 要素はテキストレベルの要素(インライン要素)であり、 p 要素Headings 要素address 要素などの内容に成り得ます。

この要素は開始タグのみで終了タグが存在しません。このような要素のことを空要素 (Empty Element) と呼びます。

前節で登場した水平線を表す hr 要素も空要素でしたが、あちらはブロックレベル要素でした。

強調と強い強調

英米系の文書では、強調するセンテンスを斜体(イタリック)、さらに強調する単語をゴシック太字(ボールド)で組版します。HTML で強調に対応するのが em 要素 (emphasis) で、強い強調が strong 要素 (strong emphasis) です。

たとえば、次のように p 要素の内容で使います。

<p>ここは普通の文章。<em>ここは強調したい文章。</em>文章の中に
<strong>強調したい単語</strong>が登場する事もあります。<em>強
調した文章の中に<strong>強調したい単語</strong>が登場する事も
あります。</em></p>

em 要素、 strong 要素はテキストレベルの要素(インライン要素)であり、 p 要素Headings 要素address 要素などの内容に記述します。その逆に、これらの要素の中に p 要素や見出し要素を記述する事は出来ません。

em 要素の中に strong 要素、 strong 要素の中に em 要素を記述することは出来ます。但し、意味的には em 要素の内容に strong 要素が現れるのが普通でしょう。

ブラウザのデフォルトの表示体裁は製品ごとに異なります。イタリック体、ボールド体などの見栄えはCSSで指定します。


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